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岩手の出生数4,823人|自然減14,704人の読み方

岩手の出生数4,823人|自然減14,704人の読み方

この記事の要点

  • 厚生労働省が2026年6月3日に公表した令和7年(2025年)人口動態統計月報年計(概数)によると、岩手県の出生数は4,823人、死亡数は19,527人、差し引きの自然増減数はマイナス14,704人です。1年で県内から1万4千人を超える人口が自然減で消えています。
  • 岩手県の合計特殊出生率は1.12で、前年の1.09から上がりました。全国は1.14で前年の1.15から下がっているので、方向は全国と逆です。ただし概数であり、確定数は2026年9月(実数)と12月(率)に公表されます。
  • 出生率(人口千対)は4.3、死亡率は17.5、自然増減率はマイナス13.2です。全国の出生率5.6、死亡率13.3、自然増減率マイナス7.7と並べると、岩手は「生まれる人が少なく、亡くなる人が多い」の両方が全国より強い県です。
  • 市町村別の出生数は、県の保健福祉年報(令和5年)で見ます。2023年は盛岡市1,596人、北上市499人、奥州市458人、一関市451人、花巻市405人で、盛岡市だけで県の3割近くを占めます。
  • 「岩手県の出生数」は資料によって5,432人にも4,823人にもなります。年(2023年か2025年か)と、確定数か概数かで数字が変わるので、引用時は調査名・年・概数か確定数かを必ず添えます。生成AIには、数字を確定させたあとの説明文の下書きや表の整形を任せます。

岩手県の人口動態の数字は5つ(2025年概数)

まず県全体の5つの数字を押さえます。出典は厚生労働省が2026年6月3日に公表した「令和7年(2025年)人口動態統計月報年計(概数)の概況」の第8表と第9表です(厚生労働省「令和7年(2025年)人口動態統計月報年計(概数)の概況」(2026年6月3日))。

岩手県の出生数4,823人・死亡数19,527人・自然増減数マイナス14,704人と、全国の同じ3項目を並べた表
岩手県と全国の出生数・死亡数・自然増減数(2025年概数)

県全体と全国の比較

項目 岩手県 全国
出生数 4,823人 671,236人
死亡数 19,527人 1,589,489人
自然増減数 △14,704人 △918,253人
婚姻件数 3,234組 489,119組
離婚件数 1,494組 179,068組

岩手県の出生数4,823人の内訳は男2,438人、女2,385人です。死亡数19,527人の内訳は男9,548人、女9,979人で、女性の死亡数が男性を上回ります。自然増減数は出生数から死亡数を引いた値で、岩手県はマイナス14,704人です。

全国の自然増減数は19年連続のマイナスで、出生数671,236人は10年連続の減少です。岩手県も同じ方向ですが、後で見るように減り方の強さが全国と違います。

概数と確定数の違い

この記事の2025年の数字はすべて「概数」です。厚生労働省の報道発表資料には、令和7年確定数の実数は2026年9月、合計特殊出生率などの諸率は2026年12月に公表予定と書かれています(厚生労働省「令和7年(2025年)人口動態統計月報年計(概数)の概況」(2026年6月3日))。確定数の率は令和7年国勢調査の人口を使って計算し直すため、数値が変わる可能性があると同じ資料に注記があります。

社内資料に引用するときは「2025年・概数」と明記し、確定数が出たら差し替える前提にしておきます。概数と確定数で出生数が数十人単位で動くことはありますが、資料の結論が変わるほどの差にはなりにくいので、概数のまま使って構いません。

率で読む|出生率4.3・死亡率17.5・自然増減率△13.2

実数だけでは県の規模の差に引きずられるので、人口千対の率で全国と比べます。出典は同じ概況の第9表です(厚生労働省「令和7年(2025年)人口動態統計月報年計(概数)の概況」(2026年6月3日))。

出生率・死亡率・自然増減率の3段を、岩手県と全国の値で並べた図
人口千対の率で見た岩手県と全国(2025年概数)

3つの率を全国と並べる

率(人口千対) 岩手県 全国
出生率 4.3 5.6
死亡率 17.5 13.3
自然増減率 △13.2 △7.7
婚姻率 2.9 4.1
離婚率 1.34 1.50

岩手県の出生率4.3は全国の5.6より低く、死亡率17.5は全国の13.3より高い。この2つが重なるので、自然増減率はマイナス13.2と全国のマイナス7.7を大きく下回ります。人口1,000人あたりで見ると、岩手県は全国の1.7倍の速さで自然減が進んでいる計算です。

婚姻率2.9も全国の4.1より低く、離婚率1.34は全国の1.50より低い。婚姻が少ないことは、数年後の出生数に直接つながります。平均初婚年齢は岩手県で夫30.7歳、妻29.3歳、全国は夫31.0歳、妻29.7歳で、岩手の方がわずかに若い。

合計特殊出生率1.12は前年から上昇

合計特殊出生率は、1人の女性が一生に産む子どもの数の推計値です。岩手県は2025年概数で1.12、2024年は1.09でした。全国は2025年が1.14、2024年が1.15です。

全国が10年連続で下がる中で、岩手県を含む13県で上昇したと報道発表資料にあります。ただし率の分母となる人口は推計値なので、確定数で計算し直すと数値が動く可能性があります。「上がった」ことを資料の結論にするなら、確定数が出る2026年12月まで待つか、「概数では」と断りを入れます。

死因別に読む|悪性新生物4,430人が最多

死亡数19,527人の中身を、主な死因で見ます。出典は概況の第10表です(厚生労働省「令和7年(2025年)人口動態統計月報年計(概数)の概況」(2026年6月3日))。

悪性新生物・心疾患・老衰・脳血管疾患の岩手県の死亡数と、岩手県・全国の死亡率を並べた表
岩手県の主な死因別の死亡数と死亡率(2025年概数)
死因 岩手県の死亡数 岩手県の死亡率(人口10万対) 全国の死亡率(人口10万対)
悪性新生物〈腫瘍〉 4,430人 397.3 317.3
心疾患 2,926人 262.4 184.7
老衰 2,595人 232.7 179.9
脳血管疾患 1,767人 158.5 84.1

岩手県の全死因の死亡率は人口10万対で1,751.3、全国は1,331.5です。4つの主な死因はいずれも岩手県の率が全国を上回り、脳血管疾患は全国の約1.9倍です。死亡率が高いのは高齢者の割合が高いことの反映でもあるので、年齢構成をそろえた比較(年齢調整死亡率)は県の保健福祉年報の付表で確認します。

介護や医療の事業者が「岩手は高齢化が進んでいる」と提案書に書くとき、この死因別の数字を1行添えるだけで説得力が変わります。介護記録や申し送りをAIで整える実務は岩手の介護人材不足×AI|記録・シフト・採用の実務で扱っています。

市町村別に読む|盛岡市1,596人、北上市499人

厚生労働省の概数には市町村別の出生数がありません。市町村別は岩手県保健福祉部が毎年まとめる「保健福祉年報(人口動態編)」で見ます。最新は令和5年(2023年)版で、2026年4月23日に正誤表つきで更新されています(岩手県「令和5年保健福祉年報(人口動態編)」(2026年4月23日更新))。

中央に県全体の出生数、周囲に盛岡市・北上市・奥州市・一関市・花巻市の出生数を配置した図
2023年の市町村別出生数(上位5市)と県全体の関係

2023年の市町村別出生数

第5表「人口動態実数及び率(市町村別)」から、出生数の多い順に並べます。

市町村 出生数(2023年) 死亡数(2023年) 自然増減
盛岡市 1,596人 3,737人 △2,141人
北上市 499人 1,215人 △716人
奥州市 458人 2,011人 △1,553人
一関市 451人 2,117人 △1,666人
花巻市 405人 1,590人 △1,185人
滝沢市 321人 561人 △240人
宮古市 215人 982人 △767人
紫波町 186人 450人 △264人
矢巾町 143人 291人 △148人

2023年の県全体は出生数5,432人、死亡数19,612人、自然増減マイナス14,180人です。盛岡市の1,596人は県の29.4%にあたり、盛岡市・北上市・奥州市・一関市・花巻市の5市で県の出生数の62.5%を占めます。

自然減の出方は市町村で違う

同じ自然減でも、出方が違います。滝沢市は出生321人に対して死亡561人で自然減は240人にとどまり、矢巾町も148人です。一方で一関市は出生451人に対して死亡2,117人で、自然減は1,666人です。盛岡市の周辺と、面積が広く高齢化が進んだ市で、人口の減り方の質が違います。

自社の商圏が盛岡市か沿岸か県南かで、「子育て世帯が減っている」の意味は変わります。県平均で語らず、商圏の市町村の行を抜いて使います。

年ごとの推移で見る

県の年報から、出生数の推移を拾うと次のとおりです。

年 出生数 死亡数 自然増減
2019年(令和元年) 6,974人 17,826人 △10,852人
2021年(令和3年) 6,472人 17,631人 △11,159人
2022年(令和4年) 5,788人 19,342人 △13,554人
2023年(令和5年) 5,432人 19,612人 △14,180人
2025年(令和7年・概数) 4,823人 19,527人 △14,704人

2019年から2025年までの6年で、出生数は6,974人から4,823人へ2,151人減りました。死亡数は2022年以降1万9千人台で高止まりし、自然減は1万人台から1万4千人台に広がっています。2019年から2023年は県の確定数、2025年は厚生労働省の概数なので、同じ表に並べるときは注記します。

県の施策とつなげて読む|結婚・妊娠出産・子育て

岩手県は人口減少対策のポータル「一人ひとりの希望の実現へ、いわての応援」で、就職・住まい・結婚・妊娠出産・子育て・U・Iターンの支援をまとめています(岩手県「一人ひとりの希望の実現へ、いわての応援~人口減少対策~」)。統計の数字を提案書や申請書に使うときは、県がどの段階に手を打っているかとセットで書くと、自社の取り組みが県の方向と合っていることを示せます。

結婚・妊娠出産・子育ての3段階と、それぞれの県の支援名を左から右へ並べた図
岩手県の支援を段階別に並べる

結婚の段階

県の結婚支援ページには、”いきいき岩手”結婚サポートセンター「i-サポ」、i-サポの登録料助成、結婚新生活支援事業、いわて結婚応援パスポート、岩手県版ご当地婚姻届が並びます(岩手県「結婚支援」)。婚姻率2.9という数字の背景に、県がこの段階を重点にしていることが読み取れます。

妊娠・出産の段階

岩手県妊産婦アクセス支援事業は、妊婦健診や分娩のために医療機関へ通院・入院する妊産婦の交通費や宿泊費を市町村が助成する事業です。県のページは2025年7月11日に更新されています(岩手県「岩手県妊産婦アクセス支援事業」(2025年7月11日更新))。助成額は市町村ごとの要綱で決まるので、金額を書くときは自社の所在市町村の要綱を確認します。

子育ての段階

県の子育て応援ページには、「いわてで生み育てる県民運動」、岩手県子育て応援パスポート、いわて子育て応援の店、「いわて子育てにやさしい企業等」の認証、いわての学び希望基金未就学児童給付金が並びます(岩手県「子育て応援」)。「いわて子育てにやさしい企業等」の認証は、自社が採用や求人票で使える制度です。育休や介護休業の取得を支援する国の助成金は岩手の両立支援等助成金2026|育休・介護休業とAI活用法にまとめています。

社内資料に引用する手順と生成AIの使いどころ

統計の数字を資料に落とす作業は、数字を確定させる工程と、文章や表に整える工程に分かれます。生成AIに任せるのは後者だけです。

出典から数字を取る工程を通過させてから生成AIに渡し、突き合わせて資料にする流れの図
数字を確定させてから生成AIに渡す

手順1:数字を出典から取る

厚生労働省の概況PDFの第8表・第9表・第10表から県の行を、県の保健福祉年報の第5表から市町村の行を、そのまま転記します。AIに「岩手県の出生数を教えて」と聞いて出てきた数字は使いません。学習時点の古い年や、別の統計(人口推計の月次の自然増減)が混ざるためです。統計の探し方は岩手県の統計データの探し方で扱っています。

手順2:年と概数・確定数を添える

表の見出しに「2025年・概数・厚生労働省」「2023年・確定数・岩手県保健福祉年報」のように、年と種別と出典を書きます。この1行があるだけで、来年の確定数が出たときに差し替える箇所がすぐ分かります。

手順3:AIに説明文と表の整形を任せる

数字が確定したら、生成AIに次のように渡します。

「以下の表の数字は変えずに、県の自然減が全国より速く進んでいることを、自治体向け提案書の冒頭200字で説明してください。数字は表の値だけを使ってください。」

AIが出した文章は、表の数字と1つずつ突き合わせます。率と実数の取り違え、概数と確定数の混同、丸めの違いをチェックしてから使います。

手順4:確定数が出たら差し替える

2026年9月に実数、12月に率の確定数が出ます。資料の表の見出しに書いた「概数」を「確定数」に変え、数字を入れ替えます。年報の市町村別も令和6年版が出たら差し替えます。

よくある質問

Q. 岩手県の出生数は何人ですか。

厚生労働省の2025年人口動態統計月報年計(概数)では4,823人です。県の保健福祉年報の確定数では2023年が5,432人です。年と概数・確定数を必ず添えて引用します。

Q. 岩手県の合計特殊出生率はいくつですか。

2025年概数で1.12、2024年は1.09です。全国は2025年が1.14です。確定数の率は2026年12月に公表予定で、国勢調査の人口で計算し直すため数値が変わる可能性があります。

Q. 市町村別の出生数はどこで見られますか。

岩手県保健福祉部の「保健福祉年報(人口動態編)」の第5表です。最新は令和5年(2023年)版で、盛岡市1,596人、北上市499人、奥州市458人などが載っています。

Q. 自然減と社会減はどう違いますか。

自然減は出生数から死亡数を引いたマイナス分で、この記事の14,704人がそれです。社会減は転出が転入を上回る分で、県の毎月人口推計で見ます。県の人口減少はこの2つの合計です。

Q. 生成AIに岩手県の出生数を聞いてもいいですか。

数字そのものは聞かず、出典から取った数字を渡して説明文や表の整形を任せます。AIの学習時点の古い年の数字や、別の統計の数字が混ざるためです。

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参考・出典