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2025年の岩手の火災372件と林野火災警報|秋の火災予防運動2026

2025年の岩手の火災372件と林野火災警報|秋の火災予防運動2026

消防庁がまとめた令和7年の火災の概数で、岩手県の2025年の火災は372件、死者は26人でした。人口10万人あたりの死者(死者発生率)は2.25人で、全国の1.14人を上回り、47都道府県を多い順に並べると3番目です(消防庁「令和7年(1月~12月)における火災の概要(概数)について」(令和8年5月28日))。

冬から春は林野火災が増える時季です。岩手県内では2026年1月から(盛岡地域は3月1日から)、市町村長や消防組合等の管理者が出す「林野火災注意報」と「林野火災警報」の運用が始まりました。盛岡消防本部は、従来の「火災警報」に加えて「林野火災注意報」の運用を始めました。対象の期間は1月から5月までで、林野火災警報が出ている間は屋外での火入れやたき火が制限され、違反した人は30万円以下の罰金又は拘留の対象です(岩手県「林野火災警報・注意報について」(資料4))。2026年の秋季全国火災予防運動は11月9日(月)から15日(日)までで、重点推進項目の一つが林野火災予防対策の推進です(消防庁「令和8年秋季全国火災予防運動の実施について」(消防予第397号・令和8年9月7日))。

この記事では、岩手の火災の件数と原因、林野の焼損面積、林野火災注意報・警報の決まりと県内の発令日数、盛岡の運用とたき火の届出、秋の火災予防運動の重点、冬までに職場と家庭で確かめること、生成AIに任せる作業を順にまとめます。数字と制度は、2026年10月16日に消防庁・岩手県・盛岡市・国土交通省の公表資料を取得して確かめたものです。注意報・警報の発令の基準と対象区域は市町村・消防本部ごとに決まるため、作業の前に地元の消防本部の発表を確かめてください。

この記事の要点

  • 2025年の岩手県の火災は372件(建物火災214件・林野火災27件・車両火災45件・その他の火災86件)、死者は26人です(消防庁の概数)。
  • 人口10万人あたりの死者は、岩手が2.25人、全国が1.14人です。47都道府県を多い順に並べると、岩手は和歌山県・高知県に次ぐ3番目です。
  • 出火原因の区分で「その他」「不明・調査中」を除くと、岩手で最も多いのはたき火の43件です。火入れの22件と合わせた65件は、岩手の火災の17.5%にあたります。
  • 2025年の岩手の林野焼損面積は370,407アールで、全国541,288アールの68.4%です。2026年4月22日には大槌町で林野火災が起き、焼損面積は1,708ヘクタール(概算)でした。
  • 林野火災注意報・警報の対象期間は1月から5月までです。岩手県内では、盛岡地域を除く25市町村(11消防本部)が2026年1月から運用を始めました。盛岡消防本部は3月1日から、従来の「火災警報」に加えて「林野火災注意報」の運用を始めました。
  • 林野火災警報が出ている間は屋外での火入れ・たき火が制限され、違反は30万円以下の罰金又は拘留の対象です。注意報のときの火の使用制限は努力義務です。
  • 2026年1月1日から3月20日までの79日間に、県内で林野火災警報が出た日は24日、注意報だけが出た日は46日でした(同じ日に両方が出た日は警報の日に数えた県消防安全課の集計)。
  • 盛岡では、1月から5月までの「たき火」(炎を上げ、かつ火の粉が飛散するもの)も、管轄する消防署所への届出の対象に加わりました。
  • 秋季全国火災予防運動は11月9日(月)から15日(日)まで。2026年度の全国統一防火標語は『火の確認 いい日を支える いい習慣』です。

対象読者

  • 冬から春に枯れ草焼き・火入れ・たき火をする岩手県内の農林業・建設業・造園業の事業者
  • 事業所の防火の担当者、自治会や消防団の役員
  • 冬の暖房器具や住宅用火災警報器を見直したい家庭

読了後にできること

  • 消防庁の表から岩手の火災の件数・原因・死者を読み、職場や地域で気をつける点を決められる
  • 林野火災注意報・警報が出たときにしてはいけないことと、届出・許可の窓口を確かめられる
  • 11月の火災予防運動までに、職場と家庭で確かめる項目を一覧にできる

岩手の火災は2025年に372件|消防庁の概数で読む

消防庁の統計の一覧では、令和6年分の火災は概数が2025年5月30日、確定値が2025年11月25日に公表され、令和7年分は概数が2026年5月28日に公表されています(消防庁「消防統計(火災統計)」)。令和7年分は、今のところ概数だけが一覧に載っています。ここでは令和7年の概数から、岩手県の行を抜き出しました。

種類別の件数と死者

区分 岩手県 全国
総出火件数 372件 40,783件
建物火災 214件 22,345件
林野火災 27件 1,043件
車両火災 45件 3,692件
その他の火災 86件 13,620件
死者 26人 1,414人
負傷者 62人 5,949人
り災世帯数 269世帯 19,586世帯

岩手の4つの区分を足すと372件です。全国の総出火件数には、ほかに船舶火災と航空機火災が入っています。岩手のその他の火災86件のうち、54件は枯草等の火災です。死者26人のうち23人は建物火災、2人は林野火災、1人は車両火災で亡くなりました(消防庁の概数 第4表・第8表)。

人口あたりで全国・東北と比べる

出火率(人口1万人あたりの出火件数)は、岩手が3.22件、全国が3.28件です。47都道府県を多い順に並べると、岩手の出火率は28番目です。一方、死者発生率(人口10万人あたりの死者)は岩手が2.25人、全国が1.14人で、多い順に3番目です。率の計算に使う人口は、住民基本台帳(令和7年1月1日現在)の数字です(消防庁の概数 第2表)。

県 出火件数 死者 出火率(件/人口1万人) 死者発生率(人/人口10万人)
青森県 381件 22人 3.21 1.86
岩手県 372件 26人 3.22 2.25
宮城県 615件 32人 2.76 1.44
秋田県 276件 17人 3.04 1.87
山形県 300件 20人 2.96 1.98
福島県 629件 37人 3.55 2.09

東北6県では、岩手の死者発生率が最も高くなっています。出火率は全国とほぼ同じ水準でも、亡くなる人の割合が高いという読み方になります。1年分の概数なので、確定値や翌年の数字とも並べて読みます。

原因はたき火43件が最多|火入れと合わせて65件

原因別の件数

消防庁の概数(第6表)は、出火原因の区分ごとに件数を載せています。岩手で10件以上の原因と、「その他」「不明・調査中」を並べると次のとおりです(消防庁の概数 第6表)。

左にたき火43件と火入れ22件の2つの箱を縦に並べ、2本の矢印が右の合わせると65件の箱に入り、その下に岩手の火災372件の17.5%の札を付けた図
図解1|「その他」「不明・調査中」を除くと、岩手で最も多い出火原因はたき火43件。火入れ22件と合わせた65件は、岩手の火災372件の17.5%
出火原因 岩手県 全国
たき火 43件 3,303件
電灯電話等の配線 28件 1,805件
こんろ 22件 2,850件
火入れ 22件 2,161件
たばこ 18件 3,479件
ストーブ 17件 1,039件
放火 16件 2,392件
排気管 15件 805件
配線器具 13件 1,780件
電気機器 11件 3,240件
その他 75件 7,419件
不明・調査中 44件 4,729件

表にない原因(取灰5件、煙突・煙道5件、火あそび5件など)を含めた合計が372件です。全国で多い原因は、たばこ(3,479件)、たき火(3,303件)、電気機器(3,240件)の順で、岩手とは並びが違います。

たき火と火入れで17.5%

岩手のたき火43件と火入れ22件を合わせると65件で、岩手の火災372件の17.5%です(65÷372)。全国は、たき火と火入れを合わせて5,464件で、40,783件の13.4%です(5,464÷40,783)。岩手は、屋外で火を使うことから起きる火災の割合が全国より高いという読み方になります。

消防庁は、林野火災について「発生原因の大半がたき火、火入れ、放火(疑いを含む)等の人為的な要因」によるとしています(消防庁予防課長「令和8年秋季全国火災予防運動の実施について」(消防予第400号・令和8年9月7日))。

冬に気をつける原因

岩手ではストーブが17件、こんろが22件でした。消防庁の運用の通知は、住宅の出火防止と初期消火の対策として、安全装置が付いた暖房器具や調理器具、住宅用消火器などの普及を挙げています。こんろによる火災は建物火災の出火原因の第1位で、飲食店のこんろ火災の主な要因は調理中にこんろから離れている間の出火だとしています(消防庁予防課長「令和8年秋季全国火災予防運動の実施について」)。

2025年の林野焼損の68.4%は岩手|大船渡と大槌

2025年は370,407アール

消防庁の概数(第4表)で、2025年の岩手の林野焼損面積は370,407アール(3,704.07ヘクタール)でした。全国の541,288アールの68.4%にあたります(370,407÷541,288)。岩手県の資料によると、2025年2月の大船渡市の林野火災の焼損面積は3,370ヘクタールです(岩手県「林野火災警報・注意報について」(資料4))。

左の列に2025年の林野焼損面積370,407アールと大船渡市の林野火災、右の列に2026年4月22日の大槌町の林野火災と5月29日の鎮火を並べた2列の図
図解2|2025年の岩手の林野焼損面積は370,407アールで全国の68.4%。2025年2月の大船渡市の林野火災の焼損面積は3,370ヘクタール。2026年は4月22日に大槌町で林野火災が起き、5月29日に鎮火、焼損面積は1,708ヘクタール(概算)

2026年4月の大槌町の林野火災

2026年4月22日には、大槌町で2件の大規模な林野火災が起きました(岩手県山火事防止対策推進協議会「山火事警戒宣言の発令」(令和8年4月24日))。国土交通省の資料では5月29日に鎮火し、焼損面積は1,708ヘクタール(概算)です。岩手県は人家や公共施設を守るため、大槌町の4か所で、既設の砂防堰堤の改築や流木捕捉工、砂防堰堤工などの災害関連緊急砂防事業を進めています。守る対象は、赤浜の沢が人家27戸と赤浜自治会館、吉里吉里の沢(2)が人家87戸と吉里吉里地区体育館、国道・県道、夏本の沢が人家39戸、吉里吉里三丁目4が人家60戸と吉里吉里中学校、老人福祉施設です(国土交通省砂防部「令和8年4月22日に岩手県上閉伊郡大槌町で発生した林野火災に対して災害関連緊急砂防事業を実施し人家・公共施設等を守ります」(令和8年7月1日))。

林野庁東北森林管理局・岩手県・大槌町の合同ヘリ調査では、樹冠火が起きて樹木が著しく焼けたと推定される場所が、尾根部や斜面上部などで広く確認されました(林野庁東北森林管理局・岩手県・大槌町「令和8年岩手県大槌町の林野火災に伴う森林被害状況確認のための林野庁東北森林管理局・岩手県・大槌町合同ヘリ調査結果」(令和8年5月12日))。消防庁の2026年秋の運動の通知も、大規模な林野火災の例として大槌町を挙げています。

林野火災注意報・警報|岩手は1月から5月まで

誰が、どんなときに出すか

林野火災注意報・警報は、2025年2月の大船渡市の林野火災を受けて作られた制度で、2026年1月から全国の自治体で順に、火災予防条例にもとづく運用が始まりました。出すのは市町村長又は消防組合等の管理者で、対象の期間は1月から5月までです。岩手県内では、盛岡地域を除く25市町村(11消防本部)が1月から、盛岡地域が3月1日から運用を始めました(岩手県「林野火災警報・注意報について」(資料4))。

左の門が林野火災注意報、右の門が林野火災警報。それぞれの門の上に出る条件、門の先に火の使用の決まりを置き、警報の側に違反は30万円以下の罰金又は拘留の対象という注記を添えた図
図解3|林野火災注意報は雨が少なく乾燥しているとき、林野火災警報はそれに加えて強風注意報が出ているときに出る。警報のときは屋外での火入れ・たき火が制限され、違反は30万円以下の罰金又は拘留の対象(岩手県の資料の参考基準。実際の基準は市町村・消防本部ごと)

岩手県の資料が示す発令の目安(参考基準)は次のとおりです。

  • 林野火災注意報:前3日間の合計降水量が1mm以下で、前30日間の合計降水量が30mm以下のとき。または、前3日間の合計降水量が1mm以下で、乾燥注意報が出ているとき
  • 林野火災警報:注意報の目安に当てはまり、さらに強風注意報が出ているとき
  • 解除:上の目安に当てはまらなくなったとき

対象区域は、出す側が森林区域の周辺や旧市町村の単位などで決めます。目安はあくまで参考基準で、実際の基準は市町村・消防本部ごとに決まります。

出ている間に制限されること

林野火災注意報のときは、火の使用の制限が努力義務になります。林野火災警報のときは、屋外での火の使用(火入れ、たき火)が制限され、違反した人は30万円以下の罰金又は拘留の対象です(岩手県資料4)。岩手県のページは、警報の発令中に禁止される行為として、山林・原野等での火入れ、煙火の消費、屋外での火遊びやたき火、屋外で引火性・爆発性の物品など可燃物の近くでの喫煙、市町村長が指定した区域での喫煙を挙げ、残火(たばこの吸殻を含む)・取灰・火粉の始末も求めています。注意報の発令中は、これらを控えるよう求めています。規制を受ける区域は市町村で異なります(岩手県「林野火災警報・林野火災注意報について」)。消防庁の運用の通知も、林野火災警報が出たときは火入れ・たき火の禁止など、火災予防条例に定める火の使用制限があることを確実に知らせるよう求めています。

2026年1〜3月の発令日数

岩手県消防安全課が、2026年1月1日から3月20日までの79日間の県内の発令状況をまとめています(岩手県「林野火災警報・注意報について」(資料4))。同じ日に注意報と警報の両方が出た日は、警報の日として数えています。

月 林野火災警報が出た日(市町村数) 林野火災注意報が出た日(市町村数) 計(市町村数)
1月 10日(13) 19日(13) 29日(13)
2月 12日(15) 13日(14) 25日(15)
3月(20日まで) 2日(4) 14日(32) 16日(32)
計 24日(15) 46日(32) 70日(32)

79日のうち70日は、県内のどこかの市町村で注意報か警報が出ていました。1月から5月に屋外で火を使う作業を予定する事業者は、注意報・警報が出た日に作業を止めて別の作業に振り替える段取りを、先に決めておきます。

発令・解除の知らせ

岩手県の資料は、発令・解除の情報を、報道機関の協力による周知のほか、いわて防災情報ポータルやSNSで発信するとしています。県は、ネクスコ東日本、花巻空港、三陸鉄道などの公共交通機関と連携したデジタルサイネージでも制度を知らせています。

盛岡の運用|3月1日から注意報・たき火の届出

盛岡の林野火災注意報

盛岡市が2026年3月11日に発行した「4月の消防広報重点事項」によると、盛岡消防本部は、従来の「火災警報」に加えて、「林野火災注意報」の運用を2026年3月1日から始めました。盛岡の林野火災注意報は、毎年1月1日から5月31日までの期間(2026年は3月1日から5月31日まで)に、その地域に乾燥注意報と強風注意報の両方が出たときに出され、火の使用の制限が努力義務になります。従来の火災警報が出ているときは火の使用の制限が課され、従わない場合は罰金や拘留などの罰則が適用されることがあると説明しています(盛岡市「4月の消防広報重点事項」(令和8年3月11日発行))。

上に盛岡消防本部の帯。その下の上の段に林野火災注意報が出るまでの流れ、下の段に1月から5月までのたき火の届出の流れを左から右へ並べた2段の図
図解4|盛岡消防本部は2026年3月1日から、乾燥注意報と強風注意報の両方が出たときに林野火災注意報を出す。盛岡では1月から5月までの「たき火」も管轄する消防署所に届け出る(届出をしても焼却が認められるわけではない)

県の資料の参考基準とは、注意報を出す条件が違います。盛岡のように、基準は地域ごとに決まるため、自分の事業所や作業場所がある市町村・消防本部の案内を確かめます。

火の使用の制限(盛岡市の資料の7項目)

  1. 山林、原野などを焼却しない
  2. 花火をしない
  3. 屋外で火遊びやたき火をしない
  4. 屋外では、ガソリンなど火がつきやすい物や爆発のおそれがある物の近くで、たばこを吸わない
  5. 山林、原野などで、火災の危険が高いとして管理者が指定した場所では、たばこを吸わない
  6. 残り火(たばこの吸いがらを含む)や取灰、火の粉を片付ける
  7. 屋内で炎の出るものを使うときは、窓や出入口などを閉じてから使う

たき火の届出

盛岡ではこれまで年間を通して、野焼きや剪定した枝など、例外として認められている野外焼却のうち、煙や炎が火災と間違われるおそれがある焼却をする前に、管轄する消防署所に届け出ることになっていました。盛岡市の2026年3月11日の資料は、今後は1月から5月までの「たき火」も届出の対象に加わると案内しています。屋外で火をたく行為で、炎を上げ、かつ火の粉が飛散するものがたき火に当たります。届出をしても焼却が認められるわけではなく、廃棄物処理法などで例外として認められる野外焼却以外は禁止です。キャンプ場などでは運営者がまとめて届け出ることがあるため、運営者に確かめます(盛岡市「4月の消防広報重点事項」)。

火入れは市町村長の許可

森林や、森林に近い政令で定める範囲の原野・山岳・荒廃地などで火入れをするには、森林法第21条第1項により、その土地がある市町村の長の許可が要ります(国・地方公共団体が行う場合を除く。e-Gov法令検索「森林法」)。消防庁の運用の通知は、火入れの相談を受けた消防に、森林の担当部局と連携して、関係者が市町村長の許可を受けてその指示に従うよう指導することを求めています(消防庁予防課長「令和8年秋季全国火災予防運動の実施について」)。許可が要る範囲と窓口は、作業場所がある市町村に確かめます。

秋季全国火災予防運動2026|11月9日から15日

期間・標語・重点

2026年の秋季全国火災予防運動は、11月9日(月)から15日(日)までの7日間です。2026年度の全国統一防火標語は『火の確認 いい日を支える いい習慣』です。実施要綱は、重点推進項目に「住宅防火対策の推進」「地震火災対策の推進」「林野火災予防対策の推進」の3つを挙げ、推進項目に防火対象物等の防火安全対策の徹底、製品火災の発生防止、乾燥時と強風時の火災への警戒の強化、放火火災の防止、多数の人が集まる催しの火災予防指導などを挙げています(消防庁「令和8年秋季全国火災予防運動の実施について」)。

上から、運動の名前と期間の帯、3つの重点推進項目を並べた帯、全国統一防火標語の帯を重ねた3段の図
図解5|2026年の秋季全国火災予防運動は11月9日(月)から15日(日)まで。重点推進項目は住宅防火対策・地震火災対策・林野火災予防対策の推進の3つ

実施要綱は、全国の住宅火災の件数が令和3年から増える傾向に転じ、令和7年は概数で1万件を超えたこと、住宅火災の死者の7割超が65歳以上であることを、運動の目的の中で示しています。林野火災については、2026年4月の岩手県大槌町の大規模な林野火災を挙げ、林野火災が冬から春に増えるため、この時季から対策を進める必要があるとしています。

住宅で見直すこと

消防庁の運用の通知は、住宅防火で次の点を挙げています(消防庁予防課長「令和8年秋季全国火災予防運動の実施について」)。

  • 住宅用火災警報器の設置と維持管理。設置から10年を過ぎたものは2026年6月1日時点の調査で3割を超え、電池切れなどで火災のときに適切に作動しないものが増えることを懸念しています。点検をすること、電池切れの警報音が鳴ったら交換することを呼びかけています。
  • 安全装置が付いた暖房器具や調理器具、住宅用消火器などを使うこと
  • カーテンやじゅうたんに防炎物品、寝具や衣類に防炎製品を使うこと
  • 地震のときの電気火災を防ぐ感震ブレーカー

職場で見直すこと

推進項目の「防火対象物等における防火安全対策の徹底」で、運用の通知は建物の用途ごとの対策を挙げています。飲食店では、厨房設備の適切な使用と維持管理の徹底を求めています。大規模な倉庫や駐車場については、平素からの火気と可燃物の管理に加えて、火災が起きたときに従業員がためらわずに通報し、消防用設備等で素早く初期消火をすることが極めて重要だとしています。自分の事業所の点検や訓練の進め方は、管轄の消防本部に確かめます。

冬までに職場と家庭で確かめること

ここまでの公表資料をもとに、11月の運動の期間から冬の初めまでに確かめる項目を並べました。

  1. 作業場所がある市町村・消防本部の林野火災注意報・警報の基準と対象区域、発令の知らせを受け取る方法(いわて防災情報ポータルなど)
  2. 1月から5月に、枯れ草焼き・剪定枝の焼却・たき火をする予定があるか。ある場合は、届出先の消防署所と、森林やその近くの原野などでの火入れなら市町村長の許可
  3. 林野火災警報が出た日に、屋外で火を使う作業を止めて別の作業に振り替える段取り
  4. 住宅用火災警報器の設置からの年数と、作動の点検
  5. ストーブなどの暖房器具に、安全装置が付いているか
  6. 飲食店のこんろを、調理中に離れない決まり
  7. 地震のときの電気火災に備える感震ブレーカー

生成AIに任せる作業と任せない作業

任せてよい作業

  • 消防庁の表(PDF)から写した岩手の行を、職場で読みやすい表に整える。PDFは列がずれて写りやすいため、作った表は元の表と1行ずつ見比べます。
  • 社内掲示や朝礼で使う「林野火災警報が出た日は屋外で火を使わない」といった文案の下書き
  • 1月から5月の作業予定表に「注意報・警報の日の振り替え先」の欄を足す作業
  • 火災予防運動の期間に回す点検表の下書き(項目は上の7つと、消防本部の案内から選ぶ)

任せない作業

  • 林野火災注意報・警報が出ているかどうかの判断。市町村・消防本部の発表と、いわて防災情報ポータルで確かめます。
  • 届出や許可が要るかどうかの判断。消防署所と市町村の担当課に確かめます。
  • 出火原因や件数の数字の最終確認。消防庁の元の表と突き合わせます。

プロンプトの例

あなたは岩手県内の造園会社の総務担当です。社内掲示の文案を、200字以内で3案作ってください。
・1月から5月は、市町村や消防本部が林野火災注意報・林野火災警報を出すことがある
・林野火災警報が出ている日は、現場で火入れ・たき火をしない
・注意報の日も、屋外で火を使う作業は控える
・発令の知らせは、市町村・消防本部の発表で確かめる
・罰則や発令の基準の数字は書かない(総務が原本を確かめてから足す)

出す前に確かめる3点

  • 発令の基準と対象区域を、自分の市町村・消防本部のものに合わせたか
  • 件数・面積・日数は、消防庁と岩手県の元の資料と同じ数字か
  • 届出先の消防署所と、火入れの許可の窓口を書いたか

よくある質問

Q. 林野火災注意報と林野火災警報は何が違いますか。
A. 岩手県の資料の参考基準では、注意報は雨が少なく乾燥しているとき、警報はそれに加えて強風注意報が出ているときに出ます。警報のときは屋外での火入れ・たき火が制限され、違反は30万円以下の罰金又は拘留の対象です。注意報のときの火の使用制限は努力義務です。

Q. 10月や11月に枯れ草を焼くときも、林野火災注意報・警報の対象ですか。
A. 林野火災注意報・警報の対象期間は1月から5月までです。盛岡市の資料は、これとは別の従来の「火災警報」が出ているときにも火の使用の制限があると説明しています。また、野外焼却は廃棄物処理法などで例外を除いて禁止で、盛岡では例外の焼却でも火災と間違われるおそれがあれば消防署所への届出が要ります。

Q. たき火の届出はどこに出しますか。
A. 盛岡では管轄する消防署所です。1月から5月は、炎を上げ、かつ火の粉が飛散するたき火も届出の対象です。ほかの地域は、地元の消防本部に確かめてください。届出をしても焼却が認められるわけではありません。

Q. 岩手の火災の件数はどこで確かめられますか。
A. 消防庁の「消防統計(火災統計)」のページで、前の年の概数と確定値が公表されます。令和7年分は、2026年5月28日に概数が公表されました。

Q. 秋の火災予防運動はいつですか。
A. 2026年は11月9日(月)から15日(日)までです。全国統一防火標語は『火の確認 いい日を支える いい習慣』です。

Q. 住宅用火災警報器はどうすればよいですか。
A. 消防庁は、設置から10年を過ぎたものが2026年6月1日時点の調査で3割を超えたとして、点検をすること、電池切れの警報音が鳴ったら交換することを呼びかけています。

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参考・出典