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【2026年最新】岩手の訪問看護ステーション・在宅医療チームがAIで記録・申し送り・家族連絡を効率化する実践ガイド

【2026年最新】岩手の訪問看護ステーション・在宅医療チームがAIで記録・申し送り・家族連絡を効率化する実践ガイド

この記事の要点

  • 訪問看護は「移動中・現場記録・申し送り」という特有の制約がある。AIは書類作業の負担を削れる。
  • 音声入力→SOAP形式下書きで、1件あたりの記録時間を大幅に短縮できる。
  • 申し送り文書・家族向け経過報告・カンファレンス資料をAIで整形すれば、残業を減らせる。
  • 患者氏名・疾患名・具体的医療情報はAIに入力しない運用ルールが前提。
  • 看護・医療の判断はAIが代替しない。AIはあくまで「文章の下書き補助」に限定する。

訪問看護のAI活用が「施設介護」と根本的に違う理由

岩手県内の訪問看護ステーションは、山間部・沿岸部への移動距離が長い。盛岡市内でも1日8〜12件の訪問をこなしながら、同日中に訪問記録の提出・申し送り・家族への連絡を終わらせる必要がある。施設介護と異なり、「デスクで落ち着いて記録を書く時間」が構造的に少ない。

この記事では、訪問看護の現場固有の制約を前提に、AIで削れる書類作業の具体的な方法を説明する。診療・看護の判断そのものにAIを使う話ではない。

前提:訪問看護でのAI使用ルール(必須)

⚠️ 個人情報・医療情報の取り扱い

  • 患者氏名・生年月日・住所・疾患名・処方薬名・バイタルデータ等の個人識別情報は、ChatGPT等の汎用AIに入力しない。
  • AI入力時は「Aさん(80代女性)」「Bさん(70代男性)」などの匿名化表記を徹底する。
  • 訪問看護記録の最終判断・看護アセスメント・医療行為の判断はAIが代替しない。
  • AI出力はあくまで「下書き候補」。内容の正確性は必ず看護師本人が確認・修正してから記録として確定する。
  • ステーションとして「AI使用ガイドライン」を1枚で作成し、スタッフ全員に周知すること。

岩手県看護協会(https://www.iwan.or.jp/)では医療・看護関連の研修や情報発信を行っている。個人情報保護・情報セキュリティに関する最新指針については同協会の案内も参照すること。

①訪問記録の音声入力 → SOAP形式下書き

訪問直後、車内や訪問先の玄関前で音声メモを残す習慣は多くの訪問看護師が実践している。このメモをAIでSOAP形式に整えるのが最初のステップだ。

使い方の流れ

  1. 訪問後すぐにスマートフォンの音声メモアプリ(iOS標準ボイスメモ、Android音声レコーダー等)で2〜3分のメモを録音する。
  2. 録音テキストをコピーし、以下のプロンプトをChatGPT(または社内承認済みのAIツール)に貼り付ける。
  3. 出力を確認・修正して記録システムに転記する。

プロンプト例(個人情報を除外した形で使用すること)

入力例:

「Aさん(80代女性)訪問。バイタル測定した。血圧はやや高め。本人は「昨日から足首がむくんでいる」と話していた。体重も先週より増加傾向。主治医に報告が必要か検討。食事は朝だけ食べられたとのこと。内服薬は自分で管理できていた。家族は今日留守。」

プロンプト:

以下の訪問看護メモをSOAP形式に整理してください。個人情報は含まれていません。看護判断は含めず、事実の整理と観察内容の構造化のみお願いします。

(音声メモの内容)

AI出力はあくまで「構造の下書き」。実際の看護判断・アセスメントは必ず看護師が加筆する。

②申し送り文書の整形

1日の終わりに複数の申し送りを書く時間は、残業の主な原因になりやすい。AI活用のポイントは「ゼロから書かせる」のではなく「箇条書きメモを整形させる」こと。

申し送り整形プロンプト例

以下の箇条書きメモを、訪問看護の申し送り文書として読みやすく整えてください。個人情報は含まれていません。医療的判断の追加はせず、事実の整形だけお願いします。

・Bさん(70代男性)、今日は少し元気なさそう
・食事半分、水分は取れている
・傷の状態は先週と変化なし
・ご家族から「夜中に起きていることが増えた」と報告あり
・次回(明後日)は入浴介助を予定

申し送りの文体は、ステーションごとに「指定書式」がある場合が多い。最初に既存の申し送り文例をAIに見せて「この書き方に合わせてください」と指示するとフォーマットが揃いやすい。

③家族向け経過報告文の作成補助

遠方に住む家族や、仕事で昼間連絡が取れない家族への定期報告文は、専門用語を避けた「わかりやすい文章」が求められる。AIはこの変換作業が得意だ。

報告文変換プロンプト例

以下の看護記録をもとに、ご家族向けの経過報告文を書いてください。専門用語はわかりやすく言い換えてください。個人情報は含まれていません。送信前に内容確認を行う前提で、下書きとして作成してください。

(申し送り内容)

注意:AIが生成した報告文には誤字・不自然な表現が含まれることがある。必ず担当看護師が読み直してから家族に送る。医療内容に誤りがないかも確認すること。

④服薬指導メモ・カンファレンス資料の作成補助

服薬指導のメモや多職種カンファレンス用の情報共有資料は、わかりやすく整理された箇条書き形式が有効だ。AIでの活用方法は以下のとおり。

カンファレンス資料の箇条書き整形例

以下のメモを、医師・ケアマネジャー・ヘルパーが参加する多職種カンファレンス用の情報共有資料として箇条書きで整理してください。個人情報は含まれていません。内容の追加や医療的判断は不要です。

(看護師の手書きメモや音声メモを文字起こしした内容)

訪問看護ステーション向け AI導入チェックリスト

チェック項目 担当
AI使用ガイドライン(個人情報入力禁止ルール明記)を作成・周知した 管理者
使用するAIツールの利用規約・個人情報保護ポリシーを確認した 管理者
音声メモ→テキスト変換ツールをスタッフ全員がインストールした スタッフ
記録入力の際に匿名化(Aさん、Bさん等)を実施している スタッフ
AI出力は必ず担当看護師が確認・修正してから記録に反映している スタッフ
家族向け報告文はAI出力を鵜呑みにせず、送信前に読み直している スタッフ

既存記事との棲み分け:何が違うのか

当サイトには訪問看護に関連する記事として、岩手の介護AI活用ガイド(ID 196)岩手の医療・介護事業所向けAI活用ガイド(ID 33)がある。

この記事(訪問看護版)との違いは以下のとおり。

記事 主な対象と特徴
医療・介護事業所向けガイド(ID 33) 病院・クリニック・施設全般向け、幅広い業務効率化
介護AI活用ガイド(ID 196) 施設介護(通所・入所)の記録・引き継ぎに特化
本記事(訪問看護版) 移動しながら記録する訪問看護固有の制約に特化。SOAP形式下書き・申し送り整形・家族連絡補助の実践手順

導入コストと手順

初期費用ゼロで始められる構成を紹介する。

  • 音声メモ:iOS標準ボイスメモ(無料)またはAndroid音声レコーダー(無料)
  • 文字起こし:Googleドキュメント音声入力(無料)またはWhisper(PC必要・無料)
  • AI整形:ChatGPT無料版(GPT-4oは有料)またはClaude.ai無料版

セキュリティ面でより厳格な管理が必要な場合は、Microsoft 365 Copilotのような業務特化型AIを検討する。利用規約でデータが学習に使われないことを確認することが前提。

関連記事・参考情報

訪問看護ステーションのAI導入をサポート

「どこから始めればいいか」「スタッフへの説明はどうする」というご相談は、Uravationにお問い合わせください。岩手県内の医療・介護事業者向けのAI研修・導入支援を行っています。

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この記事の執筆・運営

佐藤 傑 株式会社Uravation 代表取締役CEO

生成AI研修・AI導入コンサルティングの株式会社Uravation代表。著書『AIエージェント仕事術』(SBクリエイティブ)。法人向けAI研修の受講者4,000名以上、AI導入支援100社以上。